俊輔、凄いぞ。 心技体 チームの柱
スコットランド・プレミアリーグでセルティックのMF中村俊輔は、2年連続41度目の優勝を決めた22日のキルマーノック戦でも勝利の原動力になった。CKから先取点を演出し、同点で迎えた後半ロスタイムにFKを直接決め、敵地で2-1の勝利に貢献した。
決勝ゴールを決め、ユニホームを脱いで、それを振り回して、喜びを表す中村の雄姿が、大きく新聞に取り扱われている。満面破顔、ぐちゃぐちゃな笑み。こんな顔をして、観衆の前を走りまくる中村を、私は初めて観た。このFKは値千金、すばらしかった。そのことが余程嬉しかったのだろう。
Jリーグ発足後、優秀な選手が育ち、海外の各チームで活躍している選手が増えてきた。工業先進国としての日本は、サッカーではまだまだ発展途上国だ。
サッカーにおいても、他国をアット驚かせる選手が、どんどん輩出してくれることを、願うばかりだ。そうなりゃ、サッカー好きなオジサンにとって、嬉しいかぎりだ。
この中村の活躍は,サッカー好きな子供にとっても、最大のプレゼントになろう。
ところがジャ、日本にはそんな賛辞とは全然関係なく、私のような感傷的な人間ではけっしてない、オシム監督が控えている。浮かれない。怖い顔して、中村のチェックを怠り無いですぞ。注意、注意。
中村は、プレミアリーグの全試合に先発して9得点。決勝トーナメント1回戦まで進んだ欧州チャンピオンズリーグでも、全8試合に先発して2得点。数字だけでもふさわしいが、印象的なプレーが今季の年間最優秀選手をさらに特別にした。
年間ベストゴールにも選ばれたのは12月26日のリーグ戦、ダンディー・ユナイテッド戦での同点ゴール。1-2とリードされ敗色濃厚だった試合の終盤に、相手GKの頭上を越すループシュートを決めた。
ストラカン監督は「中村以外は勝負をあきらめたように見えた」と話していたそうだ。これをきっかけに、チームの精神的な主柱としても認められるようになった。
日本人が今まで受賞したことのない欧州のリーグでの年間最優秀選手。
とかく経済的効果という付加価値付で日本選手を評価してきた欧州のクラブが,見方を変えるきっかけになるかもしれない。
スコットランド・プレミアリーグは、イタリアやスペインの激しく「けずってくる」サッカーとはちょっと違う、が。フジィカル面で問題があると批評されている中村が、よくぞ、よくここまでやってくれたと思う。
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