2006年9月26日
朝日新聞夕刊 の記事を抜粋しました。
文化
子供につたえる井上ひさし版9条
井上ひさしさんが、憲法の前文と九条をやわらかな言葉で訳した「子供につたえる日本国憲法」(絵・いわさきちひろ)講談社)を刊行した。文章には、井上さんがとらえた憲法の精神が込められている。「自分に言い聞かせるつもりで書いた」
例えば、交戦権を否認した九条の後半はこう書かれている。
どんな国も自分を守るために
軍隊を持つことができる
けれども私たちは
人間としての勇気をふるいおこして
この国がつづくかぎり
その立場を捨てることにした
どんなもめごとも
筋道をたどってよく考えて
ことばの力をつくせば
かならずしずまると信じるからである
よく考えぬかれたことばこそ
私たちのほんとうの力なのだ
そのために、
私たちは戦(いくさ)をする力を
持たないことにする
また、国は戦うことができるという立場も
みとめないことにした
*井上さんのコメントより
私が憲法に出会ったのは、小学校6年生の時でした。敗戦の翌年に憲法が公布され、よく理解できないながらも、この憲法に基づいて生きていけばいいんだという希望と手がかりを与えられたという気がしました。
その時の感動を子供たちに伝えたいと思っています。立場の違う人には批判もあるでしょうが、いま読んでみても憲法は潔く、勇気にあふれ、文章と思想が一体化した名文です
日本国憲法は人類の歴史からの私たちへの贈り物
交戦権さえ否定するというのは、人間の究極の理想。世界的にも評価は高く、これ以上いい憲法は生まれないのではないでしょうか
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