20100706 昨日、火曜日の夜は弊社の暑気払いだった。
18:30から20:00までの、1時間30分の1本勝負。暑い暑いと言っても、梅雨の最中、まだまだ序の口だ。今月の中頃からお盆の頃までは、気を引き締めないと体はガタガタになってしまう。社員の健康をいの一番に案じた私は、バテる前にがっちり体のお手入れをしておかなくてはイカンと思って、単独でこの催しを企画した。みんなは、嬉しく賛同してくれた。
18:20 仕事中の者にも時間が迫っていることを告げ、事務所内の照明を消した。こんな時に仕事をしている奴は、昼間、仕事をサボっているに決まっているんや、そうやろう、と憎まれ口を叩いて退室を急かせた。皆で、揃って飲み始めたかったのだ。
幹事は長君だ。長君は今日一日中、宅建取引主任の試験のための講習会に行っていた。隣に座っていた女の子は大手の仲介会社の社員のようだった、この講習会に臨む心がけがどうも私とは随分違うなあと感じました、彼女に較べて、なんと私の甘いこと、そんなことを痛感されました、と自戒していた。それが、分っただけで有意義だったのではないか。この長君、夜の宴会が気になって講習会はうわの空、案の定、昼飯抜きでこの宴会にやってきた。幹事役が重荷だったのだろうか。それでも、本日の全費用の管理と豪華メニューのチョイスについて、彼に責任と権利を全て委ねた。この幹事、昼間のことは10年も前のことのように、すっかりお忘れのように、飲みっぷりは一番だった。
豪華な飲み物に、豪華な食べ物だった。食彩、鮮やかだった。私は、飲みました。前半は食っちゃ飲み、食っちゃ飲み。後半は、話をしながらの焼酎だ。お湯割りを8杯飲んだ。小田原の隣町に住んでいる秋さんが、店の係員を呼ぶ時に押すボタンをマイクのように扱って、ビールを持ってきてくれとかホルモンを持ってきてくれとか言っては、笑わしてくれた。愛すべき人だ。
社長の中さんが、頑張ろうと檄を飛ばした。売上げを毎年50%づつ増やしていく。今期は23億円、来年は35億円だ。この会社を良くするのは、君たちの協力なしではどうにもならんのだ、いい会社にして、みんなで楽しもうよ、そしてみんなで豊かになろうと発破、聞いているスタッフの目はウルウルしていた。潔癖で辛抱強く、理知的で優しい、純情な社長だ。社長の中さんの言葉に日頃の仕事に疲れた心と体を慰撫されたのだろう。みんなの心の導火線にも火を点けた。ダイナマイトな心にだ。触発され、再び決意を新たにした人もいた。私は、好(い)い仲間に恵まれたことを嬉しく思った。私の目もウルウルだ。
たまの宴会もいいもんだ。幸せな夜だった。
全国的チェーン店の焼き肉屋が企画した商品なのですが、これが我々の事情をよくよく配慮し尽くしたもので、優れものだった。この商品にこの夜は身を委ねた。
「暑気払い」ということを調べるのに、ネットwikipediaの知恵を借りた。それによると、夏に薬や酒を飲んで体に溜まった熱気を取り除こうとすること。「暑さをうち払う」という意味である。漢方などの考え方に基づき、「体を冷やす効果の有る物」を摂るということで、冷たい物とは限らない。むしろ薬湯のような物が飲まれていた。江戸期から明治にかけては、枇杷や桃の葉を煎じたものを暑気払いとして江戸や大坂で辻売りされていた。江戸の川柳に「枇杷と桃 葉ばかりながら 暑気払い」というものがある。これは「葉ばかり」と「憚りながら」をかけて、「(本来は実を食べるはずの)ビワとモモの葉っぱばかりですみませんが、ひとつ暑気払いでもーーー」という句だ。
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