2007年6月13日水曜日

未熟の晩鐘

私は、元々サボり癖があり、精神的に滅入り易い性格なのです。

その私を、絶え間なく叱咤激励してくれて、モノの考え方に対しても、いつも前向きに、啓発、啓蒙していただく大先輩(m)が、私の背後に控えていただいている。私は、サボリ癖があったり、滅入り易い性格なのに、勝負ごとに関しては、拘る性質(たち)なのです。大学時代の体育会の影響が、ますます激しくしたようです。勝つとか、負けるとかを考えると、体全体がシャキットするのです。誰よりも、負けん気が強いようなのです。

その大先輩(m)は、負けん気を煽るような言い方で、私を刺激するのです。私は、大先輩(m)が仰るひとつ一つに、本能的に敏感に全身全霊が反応してしまうのです。酒を飲み交わしての帰り道、私は、「糞、ナンデあのオッサン(m)は、よくもあれだけ冷静に事業の先を分析できるのだろう? 悔しい!! どうして、あのように組織を動かせるのだろうか?やるな!!」と、毎度毎度、考えさせられるのです。俺も、あのオッサン(m)のように、頑張れる男になりたい、と思うのです。

その大先輩(m)が、3ヶ月程以前に、『や・ま・お・か さん、いいCDが出たんだすよ。小椋 佳の「未熟の晩鐘」というやつなんだ、すごくいいから、あなたも買って、聞いてごらん』と、電話をいただいた。

三女のSNにCDを買って来て貰って、早速聞いてみた。しょうがなく聞かされた同乗の社員は、「これ、なんですか? 眠たいですね」と、気兼ねのない感想を言ってくれるではないか!!

そこでだ。

あの大先輩(m)はいったい、どの曲にそれほど感銘をうけたのだろうか。これが私の、大命題だった。車にしかデッキはないものだから、車に乗った際は、必ず聞いた。お客さんにも、社員にも、どの曲がよかった?と聞いた。大先輩(m)のことを考えながらの、この作業は楽しいお遊戯だった。音楽というものは、若い者には歌詞よりもメロディーのほうに頭脳が作用するようで、大先輩(m)が期待するような、答えは返ってこなかった。

大先輩で、オッサン=(m)は立派な会社の代表取締役専務だ。代表取締役 社長じゃないのが、ちょっと物足りない。一部上場会社の、株式会社 東京Tだ。

その後、大先輩(m)は「船旅」のことだと教えてくれました。

船旅

 ・船旅に 擬えるなら 兎に角に 私の船は

甘やかな 港を後に 帆を立てて 錨を上げて

海へ出た 荒ぶる海へ

 ・煌きの 宝探しか 安住の 島求めてか

行く先の まだ定まらず 自らの 力も知らず

入り混じる 期待と不安

 ・志同じくして 並び行く友に 出逢えるだろうか

心を熱く重ねて 連れ添える愛に 出逢えるだろうか

 ・人の身は ままならぬもの 何故かしら 時に無気力

情けない 怠け心が 忍び込み 漂流船と

成り果てる 恐れが襲う

 ・海図無く 羅針盤無く 蒼臭い 未熟な知恵と

競い立つ 欲望たちと 我知らず 湧く情熱を

せめてもの 追い風にして

 ・振り返って悔いの無い 充実の海を渡れるだろうか

嬉し泣きできるほどの 悦びの場所を抱けるだろうか

 ・船旅に 擬えるなら 兎に角に 私の船は

甘やかな 港を後に 帆を立てて 錨を上げて

海へ出た 荒ぶる海へ

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