昨日(3日)、我が家の大黒柱の妻は横浜の病院(無事に退院した暁には明記しましょう)に入院した。
彼女は、この2年程前から、腰が痛いと言い出した。実際には、腰と言うよりは大腿骨の付け根の部分の関節が擦り切れてしまって、スムーズな動きができなくなってしまったのだ。神の手の医者がいるという鎌倉の某病院に、年末に手術の予約をしていたのですが、痛みが激しくなって、そんなにのんびりしている訳にはいかなくなったのです。今回の病院で診察していただいたお医者さんが、この治療には手術が必要で、手術方法が確立されているので、そんなに心配されることはない、早く手術しましょうということになって、今回の手術になったのです。何も神の手は必要ないとのこと。この担当医の名は減氏だ。
我等夫婦の第四子、三女の苑が妻の入院に付き添ってくれた。妻と娘はその前から、何度も病院に通って、検査と貯血をした。貯血は、手術の際、多量の出血があった場合の用意のためだ。実際に自分が貯血した血液を手術中に使うことを返血と言うらしい。そして昨日から明日(5日)の手術本番を迎えるための準備に入った。
今日の4日、16:30から、担当医から今回の手術の内容、手術後のリハビリ、手術に伴って起こり得ることの説明を受けた。患者やその関係者に病気の内容を知らせる案内書が用意されていて、それも読んだ。隣のベッドの患者さんが、先ほどお宅の娘さんがお母さんのお見舞いに来られて、私の睫毛が長いね、と言って帰られました、と笑っていた。アイツは、そういうことを平気で言う変な奴なんですと言っておいた。仕事の合間に顔を出してくれたのだ。本当は変な、いい奴なんですけど。
治療としては手術が最善の方法で、これしかないとのことだった。人工股関節の全置換を行なうのだそうだ。特殊な金属、プラスチック、セラミックなどで作られた人工股関節を、擦り切れた自前の股関節と交換する手術だ。人工股関節は大腿骨側(ステム)と骨頭、寛骨臼側(カップ)の部品を組み合わせて交換する。
担当医の減氏から伺った手術前のお話は次の通りでした。
全身麻酔をするので、筋肉が弛緩して静脈血栓が発生しやすくなる。肺梗塞を起すこともあるので、皮下注射をします。また血栓の発生を防ぐ為に、サイズが窮屈なタイツをはいてもらいます。人工関節が外れることはあるのですか、と聞いたら、それは可能性としてはあります。手術後3週間は足をひねったり、組んだりしないでください、脱臼は癖になることもあるのです。最初の3週間を無事に過ごせれば、多分その後は無理しなければ、大丈夫でしょう。返血でも足りなくて、輸血を行なったときに発生する危険についての説明があった。異物を体内に埋め込むので細菌感染や、細菌がその人工関節に巣食うことも稀にはある。この人工関節はどのくらいもつのですか、の質問には20~30年の耐久性能があるのですが、人によっては緩んできて、痛みを感じることもあります。適度に、お医者さんにチェックしてもらう必要があるでしょう。手術室には、手術に携わる医師と看護師、他に使用する機械の専門家も室に入ることを了承してくださいと言われた。
担当医の説明の後、ベッドに戻って、体温と血圧を測ってもらっていた。体温36、5。血圧の高いほうが150を超えていたので、怪訝がっていた。再び計って貰っても、得た数値は前回と変わらなく高かった。彼女は、さきほど担当医の先生からいろんな説明を受けたことが原因なんでしょう、と独り言を言っていた。
妻には夕食の時間が近づいてきたので、三女と私は病室を後にした。
自宅に帰って、娘が作ってくれたレーメンを美味しく頂いたのですが、缶ビール1缶は飲んだものの、どうも気勢が上がらない。1年、365日の毎夜、正体を忘れるほどきちんと飲んでいる私が、今夜は焼酎にも日本酒にもウイスキーにも手が伸びない。左手は、すくんだままで手持ち無沙汰、右手は頭を掻いてばかりだ。
そして、明日5日、09:00から手術は行なわれる。三女が付き添ってくれる。手術前に、長男夫婦とその子供(私の3番目の孫)が、私と見舞いに行くことになっている。
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術後の写真です。
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