ヘミングウェイとは、違うよ。
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20100812
19:05~
キネカ大森
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今夜は、弊社のお盆休み(13,14,15日)の前日の夜だ。明日からは一部の社員を除いて全員が休みなので、私だけは出勤することにした。私は1週間前に富士登山で、先に休みを取ったのです。会社をどうしても空っぽにするわけにはいかないのだ。主な業務は弊社の社有物件の売却活動に、お盆休み返上で頑張っている不動産会社からの問い合わせに対応することだ。
そんなこんなで、貴重なこの夜のこの時間、何か目新しい企画を立てられればいいのですが、お金がない、アレがない、コレがないのオンパレードで、策が思いつかない。でも、私はこんなことで、情けなさ過ぎるとくよくよ落胆などはしない。
ナイナイ尽くしでも、少しは文化的な時間を過ごしたいものだ。どんな環境下に追い込まれようが、常に前向きに考えるところは、昨今の経済不況で鍛えられた。そこで一考、一念発起?して、窮鼠?風、大株主の特典を利用して東京テアトルの映画を観ることにした。当面の現金の手出しはない。我ながらグッドアイデアーだ。
向かう映画館は、愛してやまない西友大森店の5階「キネカ大森」。これしかない。なんだか、この映画館とこの店=西友とは、どうしても私のビジネス人生とカブってくるのは、ーーーーー何故?
映画「老人と海」を観てきた。鑑賞後の気分はすこぶるイイわ。
以下の文章は全て、上のプログラムの裏面に書かれたものを、そのまま書き写したものです。
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82歳の老人が、ひとり小舟を操り、流れの速い黒潮で巨大カジキに挑む!
今から20年前、荒々しく美しい自然が残る与那国島に、サバニと呼ばれる小舟を操り200キロもの巨大カジキを追う老漁師(りょうし)がいた。島の人びとに支えられ、ばあちゃんを愛して海に行き、海を愛して漁に出る。じいちゃんは長い不漁に苦しみながら、自然への敬意と漁師の誇りを忘れず、1年後、ついにカジキとの格闘に打ち勝った。まっすぐなじいちゃんの生き方や、自然と人間とが共存する姿から、人が生きることの根源的な強さと豊かさがはっきり見えてくる。
ヘミングウェイの不朽の名作「老人と海」の世界が、地球の裏側に厳存していた。
小説「老人と海」の舞台であるキューバのハバナ港と、日本最西端に位置する与那国島とは、緯度がほぼ同じで似たような激しい海流が流れている。この面白い類似に気が付いたプロジューサーは、「老人と海」の世界を求めて与那国島に飛んだ。そしてサバニに乗ってカジキ漁をする老漁師、糸数 繁さんと出会い、与那国島の独特な文化やゆったりと流れる時間をカメラに収めながら1年にわたって撮影を敢行し、企画からまる5年がかりで映画は完成した。
じいちゃんは、愛する海に還っていった。
映画完成後、最初の上映会が与那国島で開かれた。そこでじいちゃんはヒーローになった!しかし、東京公開を1ヵ月後に控えた1990年7月末、いつものようにサバニで漁に出ていたじいちゃんは、カジキと思われる大魚に引きずり込まれ、海で還らぬ人となってしまう。海とともに生き、そして海に還っていったじいちゃんは、真の意味で「老人と海」の主人公そのものだった。
監督=ジャン・ユンカーマン
20年前に与那国島でじいちゃんと出会い、この映画を作りました。
都会に住んでいる僕たちは、「自然と共に生きる」ということを、だんだん忘れてきているように思います。
今の時代にこそ、何もないようなところでも幸せに生きられる、ということを感じて欲しいです。
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