東京裁判「極東軍事裁判」で、明らかにされた「南京大虐殺」。
戦中の厳しい言論統制化、国内では知る人はほとんど居なかった。 この事件のことを以前学習したことがあった。朝日新聞のトルコ アルメニア人大量殺害事件の記事を読んで、かっての「南京大虐殺」問題を日本はどう総括したのかと、再び考える機会になってしまった。ちなみに、ナチス追及もヨーロッパの各地で地道に続いている。
新聞記事は、「南京大虐殺はなかった、いやあることはあったが、某氏が主張するほど、大量虐殺ではではなかった論争」に類似した話題であったので、新聞から記事を転載させていただいた。私自身、ほぼ40年前の学生時代に、双方相対で主張しあう論争に関心を持った。が、その結論が出て、政府が公式なコメントでも発するのかな、と思っていたのだが、それはいまだに、なし状態だ。
以前に集めた資料を一部紹介でもしようかとも考えたのですが、誤解を招くとまずいと考え、やめました。でも私には、事件を一部でも立証するための資料(それは、私の無二の友人の父親の証言です)を持ち合わせていました。その父親の証言で全貌を明らかにするには、無理かもしれません。でも、十二分に理解できる内容でした。
満州事変以来の日本と中国との戦争は、まぎれもない日本の「侵略」戦争であった。こんなあたりまえのことでも、政府見解として、どうして?渋って渋ってコメントしなければ、ならないのか。侵略ではないと広言する国会議員が、まだまだ大勢居る現状だ。心配していた安倍首相は、所信演説でちゃんと中韓を含めた国々に対して、侵略して苦痛を与えて申し訳なかった述べた。溜飲。
さて、皆さんは、どういう感想をおもちになるのでしょうか?過去の忌まわしい事件をどう?総括すべきなのか。日本の戦後処理の(いまだに、すっきりしない)あやふやな、いいかげんな処理について、不満なのは私だけでしょうか。
以下は朝日新聞の記事より
フランスでは近年、第2次世界大戦中の対独協力政権によるユダヤ人迫害の責任や奴隷貿易の過去を問い直す動きが広がる。
「トルコはオスマン帝国時代の人道犯罪にも責任を負う」と、法案を「歴史見直し」の延長に位置づける見方がある。
だが、歴史解釈に踏み込む法律が自由な研究や言論を封じるとの批判は仏国内にも強く、論争に火がつきそうだ。
今、ヨーロッパでトルコ、フランスが熱い 2006 10 14 朝日(朝)
20世紀初頭オスマントルコが崩壊し、近代トルコが成立する時期に起きたアルメニア人大量殺害が、にわかに世界の注目を浴びている。
フランス議会が12日、これを「民族虐殺(ジェノサイド)」だと認めない者を処罰する法案を可決した。
同じ日に、虐殺に触れた発言を理由にトルコ国内で訴追された作家オルハン・ハムク氏(54)がノーベル文学賞に選ばれた。
トルコでの民族主義の高まりも懸念され、欧州連合加盟をめざすトルコ政府は苦慮している。
仏で否定処罰法案
仏下院が12日に可決した法案は、アルメニア人の民族虐殺を否定した者には1年以内の禁固刑と4万6千ユーロ(約670万円)以下の罰金、または、そのいずれかを科す内容。賛成106 反対19で可決した。法成立には、さらに上院での可決、大統領の署名が必要だ.
在仏のアルメニア系住民は40万人以上と西欧最大。
01年にアルメニア人虐殺を「民族虐殺」と認定する法律が成立後、ナチスによるユダヤ人大量虐殺(ホロコースト)と同様に、否定した者を罰する法律の制定を求めて運動していた。
トルコ国内で訴追されたパムク氏に、ノーベル文学賞
虐殺発言で訴追=「100万人のアルマニア人が殺されたが、私以外に誰も語ろうとしない」。パムク氏は昨年2月にスイス紙とのインタービューで、そう発言した。イスタンプール市の検察官は、同年8月、「国家侮辱罪」でパムク氏を告発。有罪なら6ヶ月から3年の懲役刑となる。EU加盟を望むトルコに言論のじ自由などの人権状況の改善を強く要求していた。同年12月の初公判は手続きの確認だけで、イスタンプール地裁は今年1月、理由を明らかにせず訴訟打ち切りを決定。裁判は実質審理のないまま幕を閉じた。EUに配慮した政治的判断と見られる。
トルコ猛反発
トルコ外務省は12日、仏下院の法案可決を受けて、「仏政治家の無責任で間違った主張が両国関係に深刻な打撃を与えた」との声明を出した。
アルメニア人虐殺問題
アルメニア人はキリスト教徒で、オスマン帝国内に多数住んでいた。第1次大戦中の1915年、同帝国はアルメニア人が「敵国ロシアに内通している」として強制移住などの措置をとり、大量の犠牲者が出たとされる。アルメニア人は150万人が組織的に虐殺されたと主張。トルコ側は30万~50万人の死者が出たことは認めつつ、戦時下の悲劇だとして虐殺を否定している。大戦に敗れた同帝国は列強に分割され、23年の革命でトルコ共和国が生まれた。
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